アロカシアの増やし方!子株(芋)の採取時期と失敗しない発根管理の手順
アロカシア特有の増やし方「子株(芋)」の仕組み:多くの観葉植物で行われる「挿し木」とは異なり、親株の根元や地中に形成される栗のような小さな芋(塊茎)から新しい株を育てる独自のメカニズムを解説。
失敗を防ぐための最適な採取時期:熱帯植物であるアロカシアに負担をかけず、発根の成功率を最大限に高めるために最も重要な「5月〜7月の成長期」に行うべき理由を提示。
植え替え時にできる子株採取の3ステップ:親株へのダメージを抑えながら、地中の根をほぐして安全に小さな子株(芋)を見つけ出し、親株から慎重に切り離すための具体的な手順をレクチャー。
初心者でも失敗しない「2つの発根管理術」:プロが最もおすすめするプラスチックカップを用いた「水苔密閉管理」と、根の成長を日々目視で楽しめる「水耕管理」の具体的な手順や、植え付け(鉢上げ)のタイミングを網羅。
「大切に育てているアロカシアをもっと増やしてみたい」 「植え替えのときに土の中から丸い塊が出てきたけれど、これは何?」
エキゾチックな葉脈と美しいシルエットでインテリアグリーンとして大人気のエキゾチックな観葉植物「アロカシア」。順調に育ってくると、株元や土の中に小さな栗のような丸い塊ができることがあります。これは「子株(芋)」と呼ばれるアロカシアの赤ちゃんで、正しく採取して育ててあげることで、新しく株を増やすことができるのです。
しかし、「いざ挑戦してみようと思っても、いつ切り離せばいいのか分からない」「小さな芋からどうやって根を出させればいいか不安」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、親の代から培ってきた豊富な知識と育成経験を持つ観葉植物専門店「むープランツ」のスタッフが、アロカシアの失敗しない増やし方を徹底解説します!子株(芋)を採取するのに最適な時期から、初心者でも失敗しにくい発根管理の具体的な手順まで分かりやすくお届けします。この記事を読めば、眠っている小さな芋から元気な新芽を呼び覚まし、愛着のあるアロカシアを楽しく増やすことができますよ。
アロカシアはどうやって増やす?「子株(芋)」の仕組み
多くの観葉植物は「挿し木(茎を切って土に挿す)」で増やしますが、アロカシアは性質が少し異なります。
親株のまわりにできる「芋(塊茎)」から増やす
アロカシアは土の中に「芋(塊茎:かいけい)」を持つ植物です。株が成熟して元気になると、親株の根元や地中の根の先端に、直径1〜2cmほどの小さな「子株(芋)」をいくつも形成します。この眠っている状態の小さな芋を優しく採取し、適切な環境で眠りから覚めさせてあげる(発根・発芽させる)のがアロカシアを増やす王道の手順です。
失敗を防ぐ!子株(芋)の最適な採取時期
アロカシアの増やし方で最初に大切なのが、作業を行う「時期」です。
ベストな時期は5月〜7月の「成長期」
アロカシアは熱帯原産のため、寒さが大の苦手です。そのため、子株を切り離したり発根管理を行ったりする作業は、活動が最も旺盛になる5月〜7月の初夏に必ず行ってください。 気温がしっかりと上がり(20°C以上)、植物全体の細胞が活性化しているこの時期に行うことで、親株へのダメージを最小限に抑え、子株の成功率を格段に高めることができます。秋や冬の寒い時期に作業をすると、発根せずに芋がそのまま腐ってしまう原因になるため避けてください。
【実践】失敗しないアロカシアの子株(芋)採取ステップ
それでは、実際に土の中から子株を採取する手順を解説します。数年に一度の「植え替え」と同時に行うのが一番株に負担が少なく、スムーズでおすすめです。
ステップ1:株を鉢から優しく抜く
水やりを数日前から控え、土を乾燥させておくと作業がしやすくなります。鉢を優しく叩きながら、根を傷つけないようにゆっくりと株を引き抜きます。
ステップ2:根のまわりの土を優しく落とす
地中の様子が見えるように、根のまわりについた古い土を優しくほぐしながら落としていきます。
ステップ3:子株(芋)を探して切り離す
親株の根元や、太い根の先にくっついている丸い小さな芋(子株)を探します。
すでに小さな葉が出ているものは、親株から伸びている茎を清潔なハサミで慎重に切り離します。
まだ葉が出ていない丸い芋だけのものは、指で優しくひねるようにするとポロッと外れます。
眠った芋を呼び覚ます!失敗しない「発根管理」の2つの手順
採取した子株(特に葉が出ていない丸い芋の状態のもの)は、そのまま通常の土に植えてもなかなか根が出ず、水分が多すぎて腐ってしまうことがあります。ここでは初心者でも確実に発根・発芽させやすい2つの管理方法をご紹介します。
方法1:密閉空間で作る「水苔(みずごけ)管理」【おすすめ】
適度な保水性と通気性を両立できる水苔を使い、さらにプラスチックカップ等で密閉して湿度を高めることで、最も発根率が高くなるプロおすすめの方法です。
水苔を戻す: 乾燥水苔を水でふやかし、手でギュッと固く絞って余分な水分を切っておきます。
芋をセットする: 透明なプラスチックカップ(底穴は開けなくてOK)に水苔をふんわりと敷き、芋の尖っている方(芽が出る側)を上にして、半分ほど埋まるようにセットします。
密閉する: カップの口にラップをかけるか、蓋をして簡易的な温室(高湿度環境)を作ります。
置き場所: 直射日光の当たらない、室内の暖かい明るい日陰に置きます。
管理: 数週間に一度、水苔の表面が乾いてきたら霧吹きで湿らせます。1ヶ月ほどすると、白い元気な根と瑞々しい新芽が顔を出します。
方法2:手軽に観察できる「水耕(水挿し)管理」
根が伸びていく様子を毎日目で見ることができる、手軽な方法です。
容器を用意する: 小さなガラス瓶やショットグラスなどに少量の水を入れます。
芋を浸す: 芋の上下を確認し、下側(根が出る側)が1/3程度水に浸かるくらいの深さに調整してセットします。全体を水にドボンと浸けてしまうと窒息して腐るため注意してください。
管理: 水が濁ると菌が繁殖して芋が傷むため、お水は毎日新鮮なものに交換します。
根と葉が十分に育ったら鉢上げへ
どちらの方法でも、「しっかりとした白い根が数本伸び、最初の葉が綺麗に開いたタイミング」で、観葉植物用の水はけの良い土へ植え替えてあげましょう。ここからは通常の小さなアロカシアとして育てることができます。
子株から育てる際によくある疑問と注意点
Q. 採取した芋の上下が分からなくなってしまいました
わずかに尖っている方、または親株と繋がっていた「茎の跡(へこみ)」がない方が上(芽が出る側)です。 どうしても見分けがつかない場合は、上下にセットするのではなく、水苔の上に芋をゴロンと「横向き」に寝かせて管理してください。植物は賢いので、横向きでも自然と下側に根を伸ばし、上側に芽を出してくれます。
Q. 新芽が出るまでにどのくらいの期間がかかりますか?
環境(特に温度)によりますが、成長期の5〜7月であれば、およそ3週間〜1ヶ月前後で発根や発芽の兆候が見られます。 気温が低いとそれ以上にかかる、あるいは動きがないまま腐ってしまうことがあるため、とにかく「温かく、高い湿度を保つこと」を意識してください。
まとめ:小さな芋から新しい命を育てる喜びを体験しよう
アロカシアの子株(芋)を使った増やし方のポイントをおさらいしましょう。
作業時期はアロカシアが最も元気になる5月〜7月の「成長期」が鉄則
植え替えのタイミングで、親株の根元にある丸い小さな芋を優しく採取する
葉の出ていない芋は、プラスチックカップを使った「水苔密閉管理」が一番失敗しにくい
根が十分に伸びて最初の葉が開いたら、水はけの良い土へ植え替える
親株からポロッと取れた小さな栗のような芋から、やがてあの美しく力強いエキゾチックな葉が広がったときの感動は、何物にも代えがたい園芸の喜びです。
「むープランツ」では、プロの確かな審美眼で状態の良さを見極めた、体力があり健康なアロカシアを厳選してセレクトしています。発送前には一株ずつ徹底したコンディション調整を行い、ベストな状態でお客様の元へお届けしております。これから新しくアロカシアをインテリアに迎えたい方、健康でたくましい株から育ててみたい方は、ぜひ当店のオンラインショップでお気に入りの一鉢を探してみてくださいね。
また、アロカシアの具体的な人気品種ごとの特徴の比較や、室内での置き場所・日常の詳しい管理方法などを広く知りたい方は、こちらの完全ガイド記事もぜひ合わせて参考にしてください。 ⇒ アロカシア完全ガイド - 種類・育て方・選び方とおしゃれな飾り方
本記事でご紹介している植物の育て方や管理方法、病害虫への対策などは、当店のこれまでの育成経験や独自の知見に基づく個人的な見解および推奨となります。
植物の生育状況は、お客様のご自宅の環境(日照条件、温度、湿度、風通しなど)や季節、または株ごとの個体差によって大きく異なります。そのため、必ずしも記事の記載通りに成長することや、トラブルが完全に解消することを保証するものではございません。
あくまで参考情報としてご活用いただき、日々植物の状態をよく観察しながら、それぞれの環境に合わせた管理をお願いいたします。



